「ふふ、やっとこの時が来たわねぇ。」
ボクは先生に引きずられながらホテルへと連れ込まれた。
先生はそう言いながら、ボクをベットへ放り投げて近づいてくる。

「いや…、先生、ちょっと待ちましょうよ…。」
「ダーメ。今日という今日は逃がさない。
しかし、志貴。貴女完全なアンドロギュヌスだったのね…。」
先生はボクを放り投げる際、着ていた衣服を全て脱がしてから放り投げた。
言うなれば逆ル○ンジャンプだ。
今のボクの格好はブラとショーツという下着だけで構成されている。

「んー、こういう体の構造も、やっぱり志貴の強さに起因しているのかしらね。
そこまで特殊な魔眼を保有できる魔術回路。
あの夢魔とも契約できるほどの貯蔵魔力。
そして七夜の血、か。純粋な芸術品よね。もう少ししたら封印指定とかされちゃうんじゃない?」
「そんなの…、知りませんよ。」
ボクは後ろへじりじりと下がるが、背中が壁にぶつかってしまい、もう後がない事を痛感した。

(あぁ…、ヤられる…。)
ボクはもう何もかも諦めた。
先生に逆らっても無駄なのは分かっている事だ。


「ほら、大人しく観念しなさい…。」
先生はベットに膝をついて、私の胸に手を伸ばす。

ふにっ、ふにっ

先生の伸びた手が、私の胸を布越しで優しく揉む。
「ん…、や、やめてくださいよ…。」
「んー、両性具有だからかな、一般より小さいわよね。」
「んぁ…、い、一般をボクは知らないです。」
「そっか。それもそうよね。そんなに経験ないだろうし。
志貴、あなた戸籍上は男なの? 女なの?」
「お…、男ですよ。そうじゃないと遠野の長男にはなれないじゃないですか。」
「そりゃそうか。でも身体はほとんど女の子よね。ココ以外は。」
先生はそう言うと、片手でボクの胸を揉みながら、もう片方の手でショーツを突き上げているモノを掴む。

「んぁっ…、や、それは…。」
「本当、不思議ね志貴の身体は。人間の身体ってまだ不可解な部分が多いものね。
志貴みたいなのがその代表例って所かしら。男性としての機能もちゃんとあるみたいだし。」
そう言うと、ボクの先端から出ている液を自分の親指に馴染ませるように指を動かす。

「あぁっ…、く…、ふぁ…。」
「んー、ちゃんと出るのね。睾丸が外から見えないぐらい体内に埋没しているのね。
しかも埋没できるぐらい小さいのに、男性としての機能は十分果たせるほどのものか。
志貴の部品一つ一つの能力が強いのね。」
「せ、先生…、そんな真面目な事言いながら、そんな事しないで…。」
「だって、不思議じゃない。君は完璧な男であり女なんだから。
昔から持っている力は分かってたけれど、目の当たりにするとやっぱり興味が湧くわよ。」
先生はやはり真面目な顔をしながらじっくりとボクの身体をいじくる。

「んふっ…、ふあぁ…、あぁ。」
「でもやっぱり胸小さいわね。こういう所は男性ホルモンの影響なのかな?
それに、ここまで身体が成長しちゃうともうどっちかにするっていうのは無理なようね。」
「ふっ…、くぁぁ…。」
「普通、両性具有って生殖機能がなかったりとかするんだけど、やっぱり七夜の血の力かな?
七夜は昔から血縁同士で子孫を組んでいたから、君みたいな子も多かったんでしょう。
でもそういった子は昔は間引きとかされてたんでしょ?」
「はぁ…、は、い。この間…く、読んだけど…。って、先生…、ちょっと、手を…。」
「んー、わかった。とりあえず今は性欲が探究心に負けたわ。でも逃げちゃダメよ。」
そう言って、先生は私から手を離す。

「はぁ…。七夜の文献を読みましたけど、やっぱり血縁同士だったから、忌み子はそれなりに出てたみたいです。
それで、そういった子は間引きしてたんですけど、ボクの場合は精巣の卵巣も正常に機能してますし、生殖器も問題なかった。
そのお陰かどうかはわかりませんが、身体的能力とかは昔から強かったみたいです。
もちろん退魔の能力も。だからボクは間引きされずにこうして育ったという事みたいです。」
「そう、それじゃぁ再会。」
「って、あっさりしすぎですよっ!」
「探究心が満たされただけよ。」
そう言って、先生は手の動きを再開した。

「うぁ…、も、せ、先生…。」
「志貴、生理とかはあるの?」
「う…、はい…。ちゃんと、あります…。」
「そう、じゃぁ妊娠もできるんだ。」
「うあぁ…、そ、そうかも…。」
「なるほどね。じゃぁ志貴の女の子を見ちゃおうかしら。」
先生はそう言うと、ボクのお尻を持ち上げて、ショーツを剥ぐ。

「あら、ちゃんと濡れてる。凄いわね。」
先生はそう言いながら、ボクの膣に指を少し入れた。

「つぁっ! せ、先生…、ちょっと痛い…。」
「あぁ、ごめんごめん。まだこっちは処女なのね。」
先生はそう言うと、くにくにと差し込んだ指を動かし、起っているモノをしごく。

「はぁぁっ…、せ、先生…、つ、強すぎてぇ…。」
「ん? もう出そう? 両方いじると両方感じるのね。いいわ、出して。」
先生はそう言うと、ボクの男性器を口に含んで強く吸い、膣に入れた指を動かす。

「あっ、あぁぁっ! せ、せんせぇっ!!」
瞬間、背筋から快感が迫上がり、射精感が解放された。

「んっ! …んん…、…んぁ。」
先生は喉を鳴らしながら、ボクの放出した精を全て飲む。
ドクドクと全て出終わると、先生はまた強く吸い上げ、残っている精を出そうとする。

「んあっ! ま、まって…、び、敏感になって…。」
「ん…、んむっ…。んぁぁ…、一杯出したわねぇ。」
先生はちゅるん、と口に咥えていたモノを離すと、あのいたずらっぽい笑みでボクを見る。
でも、膣に入れた指はそのままくにくにと動かしつづける。
敏感になっているソコは、快感に震えながら液を分泌しつづける。
その快感で、またボクの男性器に血が集まってくる。

「ふあぁ…、はぁ、せ、せんぇぇ…。」
「ん…、もう起ってきた…。私ももう限界だし…。」
先生はそう言うと、服を全て脱ぎ、ボクの上に跨った。
先生のソコは既に十分な湿り気を帯び、受け入れられる状態になっている。

「じゃぁ…、いただきます!」
勢い良く言うと、先生はボクの男性を自身に受け入れ、深く腰を落とした。

「ふあぁぁっ! せ、せんせぇぇ…。」
「んふあぁ! お、おっきぃ…。」
根元まで沈み込むと、先生は上半身を倒し、ボクの胸へ唇を這わせながら腰を動かす。
ボクも快楽を貪るように先生の背中に抱き締めるように腕を回して、腰を上へ突き動かす。

「あぁぁっ! な、中でおっきくなってる…、はぁぁ。」
「ふあぁ、はぁ、んうぅ、せ、せんせぇ。」
先生は上体を起こし、片手を胸に這わせ、もう片方をボクの膣へと回して指を入れる。

「くあぁ! そ、んなのっ! だめぇ!」
「はぁっ、ま、また大きくなって…! ひあぁ。」
お互い、腰の速度を徐々に上げ、快楽を貪りあう。

「くっ…、ああっ、せ、せんせぇ…、でるぅ。」
「ふあぁぁ、し、きぃ…。わ、わたし…。」
ボクは両方の性器からこみ上げる快楽に、また達する予兆が込み上げてくる。

「はあぁ! せんせぇ! だめっ、でるよぉ!」
「うあっ、いいよっ、な、中で…、わ、たしもぉ!」
先生は膣の指を更に奥に入れる。
それが引き金になり、背筋を激しい快感が駆け巡った。

「うあああっ! で、でるぅぅ!」
「くぅ…、あああああっ。」

ドクッ、ドクッ、ドクッ

ボクの射精を受けて、先生は体を弓なりに反らせ、ボクの男性を一気に締め付ける。
その刺激で、更にボクは射精を続ける。

「うあぁぁっ…、ああぁ…。」
「ふわぁ…、いっぱい…、でてる…。」

ドクッ、ドクッ、ドクッ

全て出終わった後、先生は繋がったままぐったりとボクの体へ上体を預けるように倒れた。










「はぁ…、はぁ…、せ、せんせぇ…。」
「ふぅぅ…、ぁぁ、一杯だしたね、君。」
先生はそう言いながら笑い、ゆっくりと繋がった性器を抜く。
ニュルンと音がするように、性器は先生の中から出た。

「んぁ…。はぁ…、あぁ、犯された…。」
「ふふ…、何言ってるのよ。後半乗り気だったくせに。」
「はぁ…、それは…、先生に逆らうのが無駄だって…、身に染みてますから。」
「ふふ、そうね。長い付き合いだもの。」
「全く…、なんでこうなるかな…。」
今更ながら自分の節操の無さと晒した痴態に後悔をした。

「なによ、私が相手で不満?」
「いえ、滅相もないです。」
「そう、それじゃとっとと着替えたら?」
そう言う先生は、もう既に着替え終わってベットに腰掛けていた。

「あ…、先生、早い。」
「物事は迅速かつ正確に。基本よ。」
「それ…、今の状況でもそうなんですか。」
「えぇ、早くしないと時間なくなっちゃうじゃない。」
「え…、時間なら、大丈夫でしょう。」
多分、まだ30分ぐらいは余裕があるはずだと思いつつ、ボクは洋服を全て着込んだ。

「そうね、まだ大丈夫よ。実際、私が着替えたのはあのままだとまたしちゃいそうだからね。」
ふふ、と口元を歪めて先生はこちらを見やる。
ボクはそれが恥かしくて、ベットに腰掛けたまま俯いてしまった。

「まぁた、そういう顔するんだから。本当そういう所子供ねぇ。」
「いや、ボクは…。」
「ふふ、まぁいいわ。それより志貴。6年経つけど、今の家の暮らしはどう?」
先生は急にそう言うと、部屋に備えてあるインスタントコーヒーを淹れて飲み出した。

「有間ですか。遠野の時よりは楽ですよ随分。分家と言っても血は薄いし、両親は放任主義ですし。」
「あら、そうなんだ。通りで志貴がここまでまっすぐ育つはずね。」
「先生、それって誉めてますか?」
「ふふ、誉めてるわよ。最も私のお陰もあるんでしょうけど。」
「まぁ、それはそうですよ。あの時先生に会ってなかったらこうして普通に生活できてないでしょうし。」
ボクが少し照れながらそう言うと、先生は柔らかい微笑みを浮かべてボクを見た。

「そうね、そう考えるとやっぱりあの時志貴を手放さなくてよかったかも。」
「先生、手放す手放さないの問題じゃなくてですね…。」
「えぇ、わかってるわよ。志貴は私に感謝してくれてるし、尊敬もしてくれてる、でしょ?」
そういって今度はいたずらっぽい笑みを浮かべてこちらを見る。
ボクは何も言えずに俯いてしまった。












「しかし、こうやって二人でホテルから出てくるのって、端から見たら同性愛者よね。」
「…そうかも、しれないですね。」
「まぁ、私はどっちでもいいんだけどねぇ。」
「はぁ…、ボクはこんな所知り合いに見られたらお仕舞いですよ…。」
先生とホテルを出て、先生の後ろをトボトボと歩きながら会話する。
ホテルを出た瞬間、その場にいた人は確実に同性愛者だと思ったに違いない。
実際、そういう視線がボク達に集まっていたのは確かだった。

「はぁ…、なんでこの人が師匠なんだろ…。」
「選んだのは君でしょう。」
「まぁ、そうなんですけどね…。」



ボクはこのまま師匠の用事に付きあわされ、アルクェイドの家でご飯を作り、有間の家に帰れたのは門限を過ぎた11時だった。







―――――――それから二年、今日ボクは遠野の家に帰る事になった。





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