「…………志貴。」
「ア、アルクェイド、ちょちょっとまっ、ん…。」
私はアルクェイドにキスされた。
しかし、その途端

「姉さんっ!! なにをやっているんですかぁぁぁぁっ!!」
「うわぁっ!! あ、秋葉っ!!」
「志貴さま、貴女を犯人です。」
「げっ!! ひ、翡翠…。」
「あはー、やっぱり御注射がお好きなんですねー志貴さん。」
「こ、琥珀さんまで……。」
ヤバイ、なにをどう考えてもヤバイ。

「ま、待て、みんな、落ち着け、落ち着くんだ。」
「大丈夫です。とっても落ち着いてますから。」
そういって赤い髪をうねらせる我が妹。

「志貴さま、貴女を犯人です。」
無表情で詰め寄る翡翠。

「さぁ志貴さん、ちょっとの痛みの後は気持ち良くなりますから我慢してくださいねー。」
「うぁ、やっ、やめっ、やめっ…。」




「いやぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!!!!!」
「っ!! 遠野さん、どうかしましたかっ!!」
カーテンを開け、晶ちゃんがこちらに飛び込んでくる。

「え……、ゆ、夢…?」
「へ? あ、遠野さん悪夢でも見てたんですか?」
悪夢……、それはもう、極上の悪夢だった。
三人に詰め寄られ、数々の暴行の挙句…。
(あ、悪夢かっ。)
私は心の中で閃き、眼鏡をかけてベットの上を探すと、やはりレンがいた。

「……レン、なんか知らないけど悪かった。だから許してくれ。」
「・・・・・」
「ほ、ほらレン。今度ケーキ買ってきてあげるからさっ、機嫌を治してくれよ。」
「・・・・・・(コク)」
私のケーキ攻撃が効いたようで、レンはゆっくりとベットから降りた。

「…ふぅ、おはよう晶ちゃん。朝から騒いでごめんね。」
「いえ、悪い夢見てたんじゃしょうがないです。おはようございます。」
「あ、そういえば今何時だろ。」
「そうですね、今は丁度6時ですよ。悪夢のお陰で早起きできちゃいましたね、遠野さん。」
「は、ははは、そ、そうだね…。」
チクリと痛い所を刺されて、乾いた笑いしか浮かべられなかった。
悪気がないだけにどう反応していいか困るんだよなぁ…。

「それじゃぁ、そろそろ翡翠さんも来ますから、着替えましょう。」
「あ、うん。そうだね、それじゃカーテン閉めるね。」
「はーい。」
そうして、二人でゴソゴソと着替えを始めた。

コンコン
晶ちゃんの言う通り翡翠が起こしに来たみたいだ。

「失礼します。」
カーテンが閉まってて見えないが、多分翡翠の事だ、一礼して入って来たんだろう。
こちらに向かってスタスタと歩く音が聞こえる。
私はその音を気にしながら上着とズボンを脱いでクローゼットの制服に手をかけた。
そういえば、翡翠は今日に限って私が早起きしているのを知らない。
驚いたら大変だから声をかけようと思い

「あ、ひす…。」
と言った瞬間、

シャァ
と入口のほうの閉めていたカーテンが開いた。

「えっ!!」
「あっ……。」

硬直。
二人はお互いを見つめながら止まっていた。
すると、

「お、おはようございます、志貴さま。」
と、いつも通り翡翠は頭を下げ、私もそれで今の状況を把握した。

今の状況、下着姿でクローゼットの前に立ち、制服に手をかけている。

「っ!! い、いいからとりあえずカーテン閉めてっ!!」
「あっ!! は、はい。失礼しました。」
翡翠は赤い顔をしてそう言うと同時にカーテンを閉めた。
私は急いで制服に着替え、カーテンを開けると、そこにはやはり翡翠が立っていた。

「あ、お、おはよう翡翠。」
「あ、はい。おはようございます、志貴さま。先ほどは大変失礼しました。」
深々と頭を下げる翡翠。

「いや、今朝は私が声かけなかったのが悪かった。ごめんね翡翠。」
「いえ、無言でカーテンを開けてしまった私のミスです。申し訳ありませんでした。」
そういって、また頭を下げる翡翠。
私も頭を下げる。

シャァ

「…なにしてるんですか? 二人とも。」
「あ、あぁ、何でもないよ晶ちゃん。」
「あ、はい。おはようございます瀬尾さま。」
「はい、おはようございます翡翠さん。」
「それでは志貴さま、もうすぐ朝食の時間ですので私はこれで失礼いたします。」
「うん、わかった。また後でね翡翠。」
「はい、それでは失礼いたします。」
扉の前でこちらへ一礼して、翡翠は自室へ戻っていった。

「遠野さん、着替え見られちゃったんですか? やっぱり。」
「えっ? あ、うん。そうなんだよね…。」
「んー、やっぱり少し恥かしいですよねぇ。普通女の子同士だと全然平気なんですけど。」
「へぇ、女の子同士だとやっぱり平気なんだ…。」
「はい、遠野さんは男性の裸見ても平気ですよね?」
「ん? あぁ、そうだねぇ。そういう事か。でもなんで翡翠は私の裸見て顔を赤くするんだろう…。」
「はぁ…、遠野さんて、やっぱり鈍感なんですねぇ…。」
「へ? なんで?」
「いえ、なんでもないですよぅ。」
「んー、気になるなぁ。」
「多分、遠野さんには言っても分かりませんよ。」
「むむむ…。」



そんな事をしてる内に翡翠達が部屋に来て、私達はみんなで食堂へ向かった。